【コラム】ボードゲーム製作にもちょっぴり役立つ?視覚障害を知ろう (1)見え方の違いを知る

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みどり猫

Twitterなどで時々話題に挙がる「色覚異常」は視覚障害の一種です。赤と緑が同じ色に見えたり、成人男性の20人の一人が~と言われるような、あのイメージを思い浮かべていただければと思います。
これをもっと広く括って「視覚障害」ということになるとどうでしょうか?(片目・両目が)全く見えないイメージを持っている方が多いかと思いますが、実際には全く見えない人は少数派で、見え方に特徴がある人が多数を占めます。(詳細は後述)

近年ではユニバーサルデザインやノーマライゼーションの観点から、駅や公共施設、商業施設などでは「誰にでもわかりやすい案内表示」が増えていますし、そのための条例やガイドラインがあったりします。(気になった方はお住まいの自治体ホームページを調べてください。カードデザインなどに応用が効く部分もあります)
少し前には、Xeilさんがボードゲームと色覚バリアフリーについてブログ記事を書かれています。

前フリがかなり長くなりましたが、簡単に(1)視覚障害の症状についてまとめた上で、(2)ボードゲームを制作する際に気をつけるとベターな項目を考えます。また パソコンやスマートフォンで使える(3)シミュレータアプリの紹介をする予定です。


【目次のようなもの】

(1)見え方の違いを知る ※この記事です
  1−1.視覚障害ってどういうもの?
  1−2.視覚障害の種類
  1−3.その他特筆すべきこと

(2)見やすさのポイントを知る
  2−1.フォントの選択
  2−2.色使いの配慮
  2−3.装飾方法の工夫
  2−4.番外編(その他の方法例)

(3)確認に使えるアプリ・他まとめ
  3−1.シミュレータを利用する前に
  3−2.スマホで簡単に確認
  3−3.パソコンで確認
  3−4.色覚異常以外のシミュレーション方法
  3−5.参考URL


※お断り※
「しょうがいしゃ」の表記の仕方は諸説ありますが、今回は「障害者」で統一しています。



1.視覚障害ってどういうもの?

視覚障害の種類まず視覚障害とは、何らかの原因により視機能(視覚)に障害があり、回復が著しく困難で、障害が半永久的に続く事を言います。何らかの原因というのは、病気・事故・加齢・先天異常などです。日本では30万人ほどの視覚障害者が確認されていますが、これはあくまでも「障害者手帳」を持っている人数です。手帳を持っていない人も含めれば、100万人を超えるとも言われています。

また視覚障害者の半数以上は40歳以上の中途障害者で、いわゆる「点字」を読めない方も多いです。(点字が読めなくても、音声によって情報を得ることができるからです)


2.視覚障害の種類

一口に視覚障害と言っても、「見えづらい」症状は様々です。大きく分ければ、「視力障害」「視野障害」「色覚障害」の3つになるでしょう。詳細は省きますが、このうちの「色覚障害」だけは身体障害者福祉法による障害者には含まれません。(=障害者手帳の交付対象にはなりません)
以下、それぞれの症状の特徴を簡単にまとめます。

<視力障害>

「視力そのものが極端に低下して見えづらい」症状です。視覚障害者全体の約8割が弱視者で、残りが全盲とその他と言われています。弱視は、単に視力が低いだけではなく、視野狭窄(後述)などの複数の障害を併せ持つ方もいて、見え方はそれぞれの人によって様々です。
  • 全盲(ぜんもう):文字通りに全く見えず、明暗を感じることもできません。
  • 弱視(じゃくし):基本的に眼鏡などで視力を補正しても両眼の視力の和が0.3未満の状態です。強度の弱視になると、目の前の指の数なども分かりづらい、というような「ほとんど見えない」状態になる人もいます。

<視野障害>

「視野が欠けたり狭くなっていて見えづらい」症状です。眼鏡に丸いシールを貼り付けたら、そのシールの範囲は前が見えなくなりますよね。視野障害はこのように視野が欠けた症状を指します。
  • 狭窄(きょうさく):視野が通常より狭くなった状態です。中心部を残して周辺部が見えない、全体的に視野が狭い、視野の片側が見えないなどがあります。
  • 暗点(あんてん):視野の中に島のように見えない部分ができる状態です。これが視野の中心部に生じると、視機能に重大な影響を与えます。

<色覚障害>

マジョ1色覚シミュ「色の認識が一般の人と異なって見えずらい」症状です。ボードゲーム製作と(おそらく)一番関係が深いのかもしれません。特定の色の組み合わせが判別できない、または判別しにくいことです。最も多いのが、赤系と緑系で混同が起きる色覚障害(D型)です。
なお、Xeilさんがブログで名前を挙げていらっしゃったCUDO(カラーユニバーサルデザイン機構)の定義では、いわゆる「色覚正常」はC型色覚(一般色覚者)と呼ばれています。

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