【コラム】GIMPとアナログゲーム製作と私

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前回はGimpで立体箱絵を作る方法について触れました。個人的にはペイント以上イラレ未満のポジションとして活用しているGIMPですが、まだまだ機能の全てを使いこなしている訳ではなく、勉強中の身の上です。(立体箱絵の作り方も、Google検索と試行錯誤の成果です)

折角ですので、ボードゲーム製作に絡めてGIMPの機能の一部を紹介してみたいと思います。あくまで私が使用している機能の範囲ですので全ての機能は網羅されていませんが、興味を持たれた方は是非インストールして実際に使用してみて下さい。持ち運びが可能なポータブル版もありますよ!


(1)GIMPに辿り着いた経緯

※本文だけ確認したい方は読み飛ばして下さい※
Win95の頃からPCでのお絵かきといえばペイントしか知らなかった私ですが、義務教育の終わり頃にPhotoshop Elementsに出会います。…が、きちんと取説も読まないタイプなので活用方法を理解しないまま放り投げ、インターネットで探してきたPictBearというペイントソフトを使用するようになりました。(貧弱なWin Meには負荷がかかり過ぎたことも大きな要因でした。Me!!)
PictBearはブラウザのSleipnirなどで知られるFenrirが公開しているフリーソフトで、レイヤーとアンドゥ機能の付いたペイントの感覚で使用していました。gifデータは使用できませんでしたが透過pngデータは扱えたので、社会人になるまでお世話になっていました。
社会人になってしばらく経ち、アナログゲーム製作に何故か携わるようになった後もしばらくはPictBearを使っていましたが、いくつか不満点がありました。
  • テキストを挿入すると自動でラスタライズされてしまう(後から編集できない)
  • CMYKのデータを作成できない
  • eps、psd、aiなどAdobe製品と互換のある形式で保存できない
この辺りがフリーソフトの限界かなーと思っていたのですが、時々耳にしていたGIMPの存在を思い出して使ってみたところ予想以上に感触が良く、使い勝手が良さそうなので乗り換えを決意したのでした。


(2)GIMPの気に入っている機能

前述のように説明書を読まない人間であるため、やりたいことがある都度に必要な情報を仕入れるスタイルでGimpを使用してます。今のところ解読できた範囲で便利な機能は以下の通りです。
  • 選択範囲を[Delete]キーでまとめて削除できる
  • レイヤーごとに色の調整が容易(色彩変更・着色機能など)
  • eps形式で保存可能(ただしepsの読み込みには別途プラグイン等の設定が必要)
  • カラーモードをRGB→CMYKにするプラグインがある ←一番重要
Pixivの絵描きさん等に人気のSAIでも、CMYK変換はできません。というか一般的なペイントソフトにはCMYK変換はおそらく実装されておらず、カラーモード変換ソフトを介すか、大人しくPhotoshopのお世話になるのがベターな選択肢ですが、のっぴきならない事情がある場合はGIMP(+プラグインのSeparate+)を利用するのも一案だと思います。変換に慣れるまでは苦労するかもしれませんが、CMYK変換後のプルーフ画像(色味確認画像)も出力できるため、動画やWebの素材にも流用できます。
※この記事を書く際にちょっと調べてみたところ、現在はColon(Colorspace Converter)というお手軽にCMYK変換のできるフリーソフトがあるようです。今度時間のある時に使ってみようと思います。


(3)ボードゲーム製作関連で利用する場合

内容利用可否ƒƒ‚メモ
カード・ボード等のパーツ作成›○ペイントソフトとして使い易い
カード・ボードデータ作成(試作用)›○テキストレイヤーを保持すればテキスト編集可能
カード・ボードデータ作成(入稿用)CMYK変換対応可(プラグイン利用)。印刷所によって対応可否が分かれる(NGな場合が多いと思った方が無難です)
Photoshop・Illustratorへ配置する元データの作成›○CMYK変換対応可(プラグイン利用)
psd・ai・pdf形式での保存×psd形式はCMYK変換後データのみ保存可能(プラグイン利用)
GMカタログ原稿データ作成›○グレースケールモードあり
ホームページや公式ブログ用に画像加工(切り出し等)›○
パッケージ画像、ボード画像等の作成›○前回記事参照(フィルター機能利用)

例を挙げればキリがありませんが、とりあえずフリーのペイントソフトとしてはかなり優秀な方だと思います。Office(Word・Excel・PowerPoint等)は使ったことがあるけどドローソフトは使ったことがない人や、Windows標準搭載のペイントよりも高性能なペイントソフトを探している人にもオススメです。

しかし最近ではペイントも高性能になっているようで、アンドゥ回数が複数回に増えたり、図形を描画できたりするようです。PictbearはPhotoshopのようなブラシ登録機能や基本的なレイヤー・フィルター機能を搭載しつつもシンプルで使いペイントソフトでした。「何がやりたいのか?」を明確にした上でソフトを選べばミスマッチが減るのではないでしょうか。


(4)結び

ボードゲームのイラストをお願いした方がカードやパッケージデザイン等までやっていただける場合、この手の話は無用になります。(作成してもらったデータをそのまま入稿すれば良いからです)
が、イラストのみお願いした場合は自身でカード配置や画像加工を行わなければなりません。
印刷所によってはOffice入稿やRGBモード入稿が可能なところもありますので、場合によっては「パーツのみペイントソフトで加工し、Officeソフトに画像を挿入」なんて荒業でも問題ないでしょう。
また私はAdobe製品を積極的には使っていませんが、実際の入稿時にはAdobe環境で作成したデータの方が絶対的に有利です(殆どの印刷所で対応しているからです)。長く付き合うにはそちらの方が便利だと思われますので、ご留意ください。(言うまでもないと思いますが…)


ともあれ、こういったペイントソフトをちょっと使えるようになるだけで、表現の幅はぐっと広がります。ペイントソフト素人な私でも入稿データやWeb用素材を作れる程度にはなりましたので、慣れさえすれば誰にでも使える便利なツールです。
同人アナログゲームのタイトル数が右肩上がりな現在、まずは目に留まる、手に取ってもらえることを目指すことが重要だと考えています。そのための一つの手段として、ペイントソフト選びも実は重要なのかもしれない、という無駄話でした。


  


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